ささえあい生協について
ささえあい生協10周年から15周年へ
ささえあいコミュニティ生活協同組合新潟
専務理事 武田 貞彦
急激に大きくなったささえあい生協にとって、組織的な悩みを数年来抱えてきました。「事業所は増えたけど法人としての一体感がないね」「そもそもささえあい生協の理念ってなに?」「協同労働ってよくわからないよね」などなど。毎年こうした声に応えようとしてきたものの、簡単な解決策はありません。こうした課題解決の一環として、昨年7月に15周年記念実行委員会を設置し、《Ⅰ.15周年記念事業の実施(コロナ対応ではイベントは中止/記念誌の発行/記念ボールペンの配布)》、《Ⅱ.10年夢ビジョンの見直し(10周年時に策定)》、《Ⅲ.広報戦略の策定(テレビCMや新聞等メディア利用など》を進めてきました。
私たちは今から19年前、日本高齢者生協連合会(現在の代表理事は高見さん)の幹部が新潟を訪れ「新潟に高齢者生協を作りませんか?」と誘われて、はじまりました。事業所第1号が『ささえ愛あわやま』。事業立ち上げの『運転資金』のことさえわかっていなかった一方で、志だけは高く「ささえあいの地域社会をつくろう」「働くものが経営者」「社会に必要な仕事をおこす」などと熱く語り合っていました。立ち上げまでの議論に4年、法人設立から15年が経ちました。現在では18の事業所、260名が働き、1,600名の組合員、新年度予算は初の10億円を超えるまでとなりました。
振り返って良かったと思う点は、①『仕事おこし』にあたって「やりたい人を支援する」とし、事業所の自主性を認め自立性を求めた点。この点は外に人材を求め、事業所拡大につながったと思います。(逆に行き過ぎた面を修正してきました)。②日本高齢者生協連合会、日本ン労働者協同組合連合会(労協連)に加盟したことから『協同労働』を学ぶことはできました。『原価率85%』『みんなで経営』『よい仕事』など、現在の私たちの組織・運動の骨格を作ってきたといえるでしょう。さらに③私たちは設立当初より常に他の団体や社会資源とつながり合って「ささえあいの地域社会を創る」ことを実現しようとしてきました。(『よろずクリニック』『けやき福祉会』とのグループ形成も)。これは、2008年全国協同集会を新潟で開催し、この時の実行委員会メンバーで作った「にいがた協同ネット」(労福協・労金福祉財団・労金・労協センター事業団・ささえあい生協・他個人)の存在が大きいと言えます。この活動の中から2012年にパーソナル・サポート事業(生活困窮者支援事業/労福協が受託/ささえあい生協から職員派遣)がスタートし、更に2013年には『フードバンクにいがた』が生まれ、昨年来のコロナ禍で大活躍を続ける『新潟県フードバンク連絡協議会(会長は高見さん)』の活動があります。そのおかげで《高見さんの所属先=ささえあい生協理事長》ということが連日のようにマスコミで取り上げられ、ささえあい生協は随分と有名になりました。(少なくとも、行政の福祉関係職員で知らない職員はいないのでは?)。そして、この事態と各事業所の実績とが相まって、新潟労働局からの『就職氷河期支援プラットホーム事業』の受託などに繋がっているものと思いますし、佐渡市からの生活支援体制整備事業の受託と拡大、新潟市、三条市、長岡市からの就労準備支援事業(生活困窮者支援)の受託なども同様のものと思っています。また、『ささえあいコープ』が昨年から始めた『法人後見事業』に登録者が順調に増えているのも、ささえあい生協に対する社会的な好評価があってのことと思っています。
私たちが出発した15年前は当然のこと、5年前の設立10周年にも無かったことが、今日、ささえあい生協に携わる職員はじめ全ての人たちのさまざまな努力が重なり合って、ささえあい生協の力がさらに大きく発揮されてきているものと考えています。
<2021年8月 ささえあい生協15周年記念誌より>
私たちの町だから
ささえあいコミュニティ
生活協同組合新潟
創立5周年記念DVD
創立5周年記念DVD
「私たちの町だから」
ささえあい生協創立5周年を記念し、作成したDVDです。ささえあい生協の活動内容等、詳しく、分かりやすく収録されています。もっと「ささえあい生協」をご理解頂き、さらなる身近な存在になれると幸いです。
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